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「何処に行きてえんだ」なんて聞くんじゃねえよ。
誕生日?
だから何なんだよ。
どこへでも連れてけよ。
俺が欲しいなら欲しいって言え。
ああ違うか。
俺のほうがぜってーもの欲しそうな顔してるよな?
ばかやろ。
見てわかんねーのかよ?
いつもの洞察眼は何処やりやがった?
ふざけんのもいい加減にしてくんねえ?
なあ、頼むから。

だってさ。
好きなんだろう?
俺のことが。



返事の代わり、睨みつけたらサイファーが笑った。

「少なくともオレは、無理強いして嫌われるのが怖いと思うくらいにはおまえに惚れてんだぜ?」
「・・・・・」
「だからよう、姫さまのお許しがねえとな。騎士は姫君にかしづくもんだ」
「・・・何言ってんだ。誰が姫」

この間抜けなロマンチストめ。
とうとう堪忍袋の緒が切れた。
ああそうかよ、だったら俺がくれてやんなきゃな?!
顔が赤いのは怒ってるからだ笑うんじゃねえ馬鹿。

全然シトヤカじゃないキスを押しつけたら、そのまま熱い濁流に呑みこまれた。





・・・fin
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